プロ野球独立リーグ・日本海リーグの富山GRNサンダーバーズは開幕から15試合の第1タームを8勝6敗1分けで制した。吉岡雄二監督に、ここまでのチームづくりや選手の成長ぶりについて聞いた。

富山サンダーバーズを指揮する吉岡監督(右)

―今季は投手陣が充実している。それが第1タームの優勝にもつながった。

 開幕前は先発タイプの投手にケガなどで離脱している者が多かった。投手陣は、日渡柊太や(松原)快、山川晃司といった中継ぎ、抑えがしっかりしているからこそ、先発陣の働きがカギだった。その中で、開幕戦を任せた瀧川優祐に次いで、林悠太が成長してくれたことが大きい。加えて、大島嵩輝が非常に力を付けてきた。彼を含むリリーフ陣の4人が持てる力を発揮したおかげで、先発陣とのかみ合わせも良く、起用の計画を立てやすかった。

サイドスロー大島の緩急は魅力

―右上手投げの林、右サイドスローの大島とも地元出身の大卒ルーキーだ。どんな点が成長したのか。

 林は投げるたびに制球力、ボールの状態ともに上がってきた。調子が良いと上から角度も付けられるようになっている。当初は持っているボールを投げ込んで結果的にアウトになるという感じだったが、ストライクとボールを出し入れし、相手打者の特徴や狙いを見ながら投球できるように少しずつなってきた。アウトの取り方が分かってきたのではないか。安定感が出てきた。自己分析ができる選手で、試合の中での修正力もある。

制球力が上がってきた林投手

 大島は昨年に見た時の印象よりも格段に良くなっていた。現時点で、チームで最も

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