朝起きられない、授業中に居眠りをしてしまう…そんな子どもの姿に頭を悩ませている方も多いのでは。原因の大半は睡眠不足ですが、病が潜んでいるケースもあります。富山県内に住む40代女性の子どもは、日中、強烈な眠気に襲われる睡眠障害「ナルコレプシー」を発症。10代での発症率が高い病気で、診断が付くまで苦しい日々を送っていたといいます。「居眠りの背後にある病気のこと、適切な治療で日常を取り戻せることを知ってほしい」と訴える女性に話を聞きました。
電池が切れたよう
「授業中に居眠りをされて困ります」。女性が担任教諭からこう告げられたのは、子どもが中学1年生の時。電池が切れたように突然眠り込み、揺らしても起きないばかりか、いびきで授業を妨げていたといいます。以前からアレルギー性の鼻炎を患っていたため、「夜、よく眠れていないのでは」と考え、耳鼻科などさまざまな病院で診察を受けましたが、原因は分からず。月日を経ても症状は改善しませんでした。

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当然ながら成績は落ち、担任からは「ダメな生徒」のレッテルを貼られて、さらにやる気を失う…という負のスパイラルに陥っていきました。「最初の頃は私も『なんで?』と問い詰めてしまい、子どもが『だって、どうすることもできないんだもん』と半べそをかくことがありました。親だけは味方になってあげないといけないのに…若い頃は余裕がありませんでした」と振り返ります。
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