家造りのテーマは「縁側のある平屋」。 どこにいてもぬくもりが感じられる穏やかな空間で、ご夫婦と3人のお子さんがゆったりとくつろぎながら家族の時間を過ごしている。
田園と山々を望む自然豊かな場所に建つT邸。切妻屋根のブラックの外観が、雪化粧した周囲の風景に映える。年齢を重ねてからも生活がしやすいように、そして家族のぬくもりが感じられる昭和時代のような家にしたいなどの思いから平屋をセレクトした。

玄関は、豆砂利洗い出しの土間やなぐり加工が施された上がり框(かまち)、大きな和紙シェードの照明が落ち着いた和の趣を演出している。大容量のシューズクロークはキッチンへとつながっており、買い物の荷物をすぐ冷蔵庫やパントリーへ収納できるのが便利だ。

室内へ入ると、白い壁と木材をふんだんに使用したナチュラルな空間が広がり、木の香りに心が癒やされる。床には、木の表面をこすって木目を際立たせる浮造り仕上げのスギの無垢材を採用した。「凸凹が足裏を刺激して、素足で歩くのが気持ち良いです」とご主人。家族みんなで仕上げのオイル塗装に参加したそうで「自分たちでメンテナンスしながら大切にしていきたい」と話す。


LDKだけでも22畳と広々だが、普段はリビングに隣接する4.5畳と9畳の子ども部屋の仕切りも開け放ち、大空間で過ごしている。気密性・断熱性に優れた造りになっているので、リビングのエアコン1台でほぼ家じゅうの空調がまかなえ、とても経済的だ。「サンルームの扉を開けておくと、洗濯物もしっかり乾きます」と奥さまはうれしそう。


リビング南側の大きな掃き出し窓の外には、ご夫婦憧れの縁側も備えた。一家は2022年1月から新居での生活を始めたばかり。夏には縁側に腰掛けスイカを食べたり、家庭菜園で実った野菜を収穫したりと、これから迎える新しい季節の暮らしを楽しみにしている。



