
ミモザの花を手に、柔らかな笑顔を見せる鈴木規子(のりこ)さんは、富山大学初となる女性の事務局長だ。1991年に文部省(現文部科学省)に入り、国際機関との調整業務を長年担当してきた国際派。一方、男女共同参画の担当部署も2度経験し、男女共同参画学習室長や障害者学習支援推進室長も務めた。富山に出向して2年。「富山大学事務局には、外部から来た職員を歓迎し、その得意分野をうまく生かしていこうとする懐の深さを感じている。私は長く富山大学に関わってきた人とは少し違う観点から大学を見て、意見を言うことで、組織に貢献したい。ダイバーシティ(多様性)を体現するのが自分の役割かな」と話す。
「ダイバーシティは、組織を強くする」との信念を持つ。「どんな優秀な人たちの集まりでも、同じバックグラウンドの人たちだけの集まりには、時として同じ方向に倒れてしまうような弱さがある。でもそこに違うものが混ざることで転ばない強さが生まれ、新しい成果も生まれる。違うアイデアが入ってくることの重要性は普遍的なもの」と考えるからだ。
これまで、ダイバーシティを進める仕事に多数取り組んできた。男女共同参画の部署では女性の教育機会を増やし、社会で活躍できる仕組み作りを、国際関係の業務では外国籍の構成員にいかに日本の組織の中で活躍してもらうかを考えてきた。その中で気づいたのは、多様な人がいれば良いというものではないこと。「多数ではない人たちも、しっかりと意見を言えて、リーダーシップを取れる立場につける。彼らが無理せずともその力を発揮できることが、組織全体の良い成果につながる」。そのための環境整備、ルール作りに力を注いできた。
そして今度は、大学の中に入って、自身が少数派の立場で多様性の力を体現する場に来た。保守的と聞いていた富山の地だったが、出向者の自分を受け入れる職場の懐の深さにまず驚かされた。また富山大学の前身である旧制富山高校の創設と今注目を集める同大ヘルン文庫の創設に巨額の寄付をしたのが地元の女性資産家、馬場はる氏だったことも知った。
「富山は保守的だから」「女性だから」―。こんな言葉が、今も社会には飛び交う。しかし「ステレオタイプ化して考える必要は全然ない」と言い、若い女性たちにメッセージを送る。「まずは与えられた場所、 目の前の果たすべき責任に力を発揮してほしい。その上で、無理のない範囲で、ちょっとだけチャレンジしてほしい。少し背伸びして高いところに行けるならそれを頑張ってみる。私もこの繰り返しで、 今ここにいます」
わたしたちは、互いに認め合いながら
自分らしく輝ける社会を応援しています
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DEI(ディー・イー・アイ)は、多様性(ダイバーシティ)、公平性(エクイティ)、包括性(インクルージョン)を意味する言葉です。性別、年齢、国籍、出身、性的指向、障害の有無…人と人との間に横たわるさまざまな違い。DEIは、これらを互いに認め合い、それぞれの能力を最大限に発揮できる環境づくりを進める考え方です。北日本新聞社広告キャンペーン「みんなでつなぐDEI」では、誰もが自分らしく輝ける社会について考えます。
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