医薬品産業で栄えた富山市で誕生した解熱鎮痛薬「ケロリン」は、1925(大正14)年の発売から今年で100年。黄色い風呂おけの広告でも知られ、製造する会社は「長く愛されている」と胸を張る。
ケロリンは、富山市の内外薬品(現・富山めぐみ製薬)の当時の社長笹山林蔵さんと、長男順蔵さんが開発した。フランスから輸入した解熱鎮痛薬に漢方薬や料理にも使われる桂皮(けいひ)を加え、日本人が受け入れやすいように工夫した。
「香りを嗅いだだけで痛みが和らいだ気がする」「すっきりした気持ちになる」。服用している人からはこんな声が寄せられており、現在まで主成分は変えず、大正モダンなパッケージデザインもそのままだ。
残り401文字(全文:999文字)