12月に世界遺産登録30周年を迎える南砺市の相倉合掌造り集落は19日、記念式典を開き、住民が貴重な文化遺産を次代に守り継いでいく決意を新たにした。同日は相倉集落と道谷を結ぶ「紅葉巡りバス」も運行し、住民や観光客が五箇山地域の魅力に触れた。(中田真紀)
式典には住民ら約50人が出席。竹森高司区長が「住民が住む貴重な世界遺産を守っていくため、今後も皆さんの協力をお願いしたい」とあいさつし、松本謙一市教育長が「朝もやの中に合掌造りがある風景は、まさに日本の原風景だ」と祝辞を述べた。
集落に住む園児から高校生までの14人を交えてテープカットした。
紅葉巡りバスは式典に合わせ、この日限定で相倉集落発着の計6便を運行した。第1便には住民が乗り込み、車窓から少しずつ色づき始めた木々を眺めながら、道谷までの計8キロの風景を満喫した。国内外から訪れた観光客も運賃100円で乗車した。