香港の映画スター、ジャッキー・チェン(71)が、出演映画「ベスト・キッド レジェンズ」の舞台あいさつに登場した。今年は、子役から始めた芸能活動の64年目だといい「一歩一歩、今日まできた。若い頃に頑張った自分に、いつも感謝している」と話した。

 映画は1984年の「ベスト・キッド」から始まるシリーズの新作。中国の高校生リー(ベン・ウォン)は移住した米ニューヨークで同級生と仲良くなるが、彼女の元恋人に恨まれ、格闘大会で決着をつけることに。カンフーの師匠ハン(ジャッキー)たちの下で、技を磨いていく。

 ベンはアクションの経験がなく、撮影までの約4カ月間、特訓を受けたという。「つらいこともあるけれど、しっかりやりなさいと伝えた。40歳や50歳になって今の努力に感謝しますよ、と」

 若い頃はアクション映画が低調だった。カンフーを訓練しても活躍できるのか不安で「未来に希望が持てず、ギブアップしようかと思った」と明かす。その中で、76年の米国のボクシング映画「ロッキー」のヒットが励みになった。

 多くの作品に主演し、監督としても製作に携わってきた。「映画の影響力は大きい。特に自分の監督作には細心の注意を払い、全世界の子どもが見ても大丈夫なものを作りたい」と、残虐なシーンは描かない。

 「映画作りには社会への責任がある。僕の作品に常にあるのは愛、平和、団結、そして環境保護です」