富山県高岡市の中島町自治会(能森康幸会長)は16日夜、地元を流れる千保川で灯籠流しを行い、地域住民らが火をともした大小合わせて約4千基の灯籠を流した。地元住民や通行人らが川面に浮かぶ幻想的な光を見送った。

 同町では1896(明治29)年の千保川の洪水で、家屋の大半が失われた。灯籠流しは慰霊のため、1914(大正3)年から実施している。地元の有礒正(ありそしょう)八幡宮に祭られている水の神様「水天宮」を同町公民館に迎えて行っている。

 近年は新型コロナ禍や川の増水の影響で中止しており、今回6年ぶりに開いた。

 横田橋上流約100メートルから、地域住民や子どもたちが灯籠を次々と流した。住民らは橋の上などから流れていく光を眺めたり動画に収めたりしていた。