富山県内各地で、早くもわせ品種「てんたかく」の刈り取りが始まっている。黒部市若栗の農業法人「グリーンビジネス橋本」の田んぼでは夏空の下、16日から収穫作業がスタート。猛暑で成熟が早かったことに加え、2024年産の在庫がなくなったことから、新米を早々に出荷できるようお盆返上で準備を進めている。
同法人は10ヘクタールでてんたかくを栽培する。例年は8月下旬に刈り取りを始めるが、今年は出穂期の7月以降に気温が高くなり、早まった。橋本喜洋代表は「お盆の収穫は初めて」と話す。
コメ不足で需要が高まっているため、乾燥調製や精米作業を急ピッチで進め、20日には新米を出荷する。「品質や価格がどうなるかまだ分からないが、猛暑やカメムシと戦いながら丁寧に育てたコメをおいしく味わってほしい」と語った。