立山黒部ジオパーク協会の「ジオパーク散歩in水橋」が7日、富山県富山市水橋地区内を流れる白岩川周辺であった。参加者10人は神社や寺などを巡りながら、度重なる水害に見舞われ、人々が祈るように川と向き合ってきた歴史に理解を深めた。
同協会所属のジオガイド、大野博美さん=富山市大町=の案内を受け、参加者は約3・5キロのコースを歩いた。強い日差しが照りつける中、水神社や、白岩川に架かる東西橋、玉永寺などを巡った。
大野さんは、かつて白岩川と常願寺川の合流点から河口までが「水橋川」と呼ばれていたことや、川幅230メートルほどの大河だったという歴史に言及。水橋川の氾濫が相次いでいたため、左岸と右岸それぞれに水神社が建立されたと説明し、「ここで暮らしていた人たちの切実な思いが表れている」と話した。
実際に左岸の水神社から、東西橋を渡って右岸の水神社まで歩くと、旧水橋川の大きさを体感していた。地元の水橋地区在住の男性は「家の周辺でも知らないことがたくさんある。もっと歴史を知りたいと思った」と話した。
ジオパーク散歩は2025年度、33回行う。次回は立山町芦峅寺の美女平周辺の散策を予定している。