富山県小矢部市の桜町遺跡の魅力を発信する「桜町石斧(せきふ)の会」(山本護会長)は6日、桜町JOMONパークで「縄文の夏まつり」を開いた。親子約50人が小枝で色鉛筆作りに挑戦した。さらにカラフルな芯を“花”に見立てて枝に飾り、縄文の歴史に色を添えた。

 桜町遺跡では、縄文時代の高床建物の柱材や環状木柱列などが見つかっている。イベントでは、遺跡で木に関連する出土品が多く発掘されていることにちなみ、縄文時代に思いをはせてもらおうと、小枝を使った鉛筆作りの体験会を企画した。

 参加者は、パーク内でせん定されたクルミやクリの枝を思い思いの長さに切り、ドリルで穴を開けた。小刀で先を削って赤や青色などの色鉛筆の芯を埋め込んで、オリジナルの一本を完成させた。

 高さ2メートルの大きな枝を木に見立て、花を咲かせるイメージで、色鉛筆の芯をカラフルに飾り付けた。

 同市大谷小学校4年の砂田彩晴(いろは)さん(9)は「自分で選んだ木で色鉛筆ができて楽しかった。お絵描きに使いたい」と声を弾ませた。

 山本会長(82)は「体験を通じて子どもたちの心の花も満開になってほしい」と笑顔を見せた。