残雪のため冬季通行止めが続いていた富山県立山町の称名滝に向かう遊歩道(延長約1・3キロ)が29日、開通した。待ちわびた観光客が、滝のそばの展望台から日本一の落差350メートルを誇る眺めを楽しんだ。町観光協会はこの日に合わせ、GPSと連動した観光アプリ「立山駅周辺観光マップ」をリリースした。

 今シーズンは雪崩や落石の危険性が高かったため、飲食店・売店「レストハウス称名」がある遊歩道手前の駐車場までしか行けなかった。29日は新緑と雪、滝の絶景が広がり、雪解けの時期に現れるハンノキ滝も見られた。毎年訪れているという金沢市のパート、井山ともよさん(61)は「今年は雪が多くて驚いた。迫力がすごい」と話した。

 リリースされたアプリは、観光スポットに近づくとスマートフォンに通知が届き、音声ガイドが再生される。立山駅前の観光案内所では、電動アシスト付きマウンテンバイク(E-BIKE)や電動キックボード、電動カートを貸し出し中で、担当者は「新モビリティやアプリを使って称名滝や立山駅周辺、芦峅寺エリアの散策を楽しんでほしい」とPRしている。