南砺市は、同市才川七に国内最大規模のデータセンター(DC)の誘致を目指す。19日、田中幹夫市長が、敷地造成や誘致活動を担うDC用地デベロッパー「GigaStream(ギガストリーム)富山」(同市本町)のダニエル・コックス代表取締役と市役所で記者会見し、構想を説明した。

 予定地は同市福光地域の中山間地にある13ヘクタール。現在は里山体育館やグラウンドなどがある市有地で、19日の市議会本会議で、同社の関連会社へ、1億8927万円で売却する契約を可決した。

 DCの規模を示す受電容量は400メガワットと、国内最大規模を目指す。2026年春にも着工し、1、2社を誘致して、28年中に操業を始めたい考えだ。

 同社で敷地造成をした上で、進出企業に貸したり買い取ってもらったりして、その企業が建物整備や設備導入を行う。

 DCの国内での立地は大都市圏に集中し、大災害時のリスクを低減するためにも、拠点の分散が必要とされてきた。コックス氏は、東京、大阪から、いずれも200キロ余りという地の利の良さを指摘し、「南砺という新たな答え」によってDCの未来像を模索する意欲を示した。

 田中市長は税収増や関連産業誘致への波及効果を期待した。

 一方で、DCは大量の電力を消費し、排熱量も膨大なことから、地元には環境への影響を懸念する声もある。市は、進出企業が固まった段階などで、住民に必要な説明をし、理解を得ながら開発を進める考えだ。

 コックス氏はかねて、発電関連機械などの製造・輸出入を手掛ける会社を、東京で経営し、11月に南砺市でギガ社を設立した。

◆データセンター◆ 情報の集まりを示す「data」と中心地点を表す「center」を合わせた言葉。記憶装置や通信機器をまとめて設置し、運用するための施設を指す。人工知能(AI)技術の普及を背景としたデータ処理量の増加を受け、各地で建設が進んでいる。地盤が強固で水害の恐れが低い場所が適地とされる。保守管理を担う人材を確保しやすく、通信が遅延しにくいなどの理由から、通常は人口集積地の近くに設置する例が多い。