中央農業高校(富山市東福沢)の生徒が今春、同好会「牛愛会」を発足させた。畜産を専攻する生徒だけでなく他コースからも加わり、牛の世話や県産和牛の魅力を広く伝える活動に取り組む。10日は同校で育てた県産和牛「とやま和牛 酒粕(さけかす)育ち」を販売する市内のスーパーで買い物客に自慢の品をPRした。
生物生産科動物科学コース畜産専攻3年の益山実緒さん(17)が中心となって発足させた。牛の世話に興味のある他コースの生徒も関われる場をつくるのが目的で、1~3年生計14人で4月から活動を始めた。
10日はメンバーの4人が「Aコープウィンズ食鮮館」(同市八尾町井田)での販売促進活動に参加し、ロースやヒレ、モモなど9種類の部位を買い物客に紹介。おいしさの違いや牛の育て方などを説明した。園芸デザイン科3年で同会副会長の村田菊乃さん(17)は「かご一杯に買ってもらえてうれしい。家でおいしく食べてもらいたい」と話した。
今後、高校生が肉牛の肉質などを競う大会「和牛甲子園」での入賞を目指し、畜産専攻の生徒とともに飼育全般に携わる。土日以外の毎朝約30分間、同校にいる牛約30頭の餌やりや牛舎の掃除などを担う。会長の益山さんは「たくさんの人に和牛の魅力を知ってもらいたい」と話した。