石破茂前首相は15日、都内で北日本新聞のインタビューに応じ、昨年夏から続く米価高騰への対応を振り返り、コメ政策で明確なビジョンを示せなかったことが7月の参院選や政権運営に影響を与えたとの認識を示した。自身が掲げたコメの「増産」方針が、高市内閣で事実上撤回されたことには「不思議な感じ」と不満を隠さなかった。(高嶋昭英、柳田伍絵)
石破氏が昨年10月に首相に就く直前に、スーパーでコメが品薄になったり、価格が上昇したりする「令和の米騒動」が顕在化していた。「コメは需給のわずかな変動で価格が乱高下する特性がある。(現在も事実上続く)生産調整で需給のぎりぎりのところでコメを作ってきたことが、問題の根源にあると思っていた」とし、生産調整の見直しは就任時から「ぜひやりたいと思っていた」と語った。
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