富山県射水市大門地域の「越中だいもん凧(たこ)まつり」が、参加団体と担い手の減少や高齢化に伴い、5月18日の2025年開催分をもって46年の歴史に幕を下ろす。3月上旬に開かれた実行委員会で決まった。市が21日の市議会産業建設委員会で報告した。

 凧まつりは旧大門町時代の1979年、もともと枇杷首(びわくび)自治会と大門町児童クラブ連合会が行っていた行事を発展させる形で始まった。庄川左岸河川敷にある大門カイトパークで開き、県内外の団体のほか、かつては国外からの参加もあり、7万人の観客を集めた年もあった。

 新型コロナ禍の2020、21年は中止。22、23年は代替イベントを開催して、24年は5年ぶりに復活した。ただ、参加団体は19年が113だったのに対し、24年は25に激減。25年は20にとどまるという。20歳以上の来場者数も19年の5千人から24年は2500人に半減した。

 凧の制作やまつり当日の安全管理を担う越中だいもん凧の会など地元の担い手の減少や高齢化が進み、自治会や児童クラブの負担感も増しているという。

 市は大門地域を中心に育まれた凧文化を次代に継承するため、大門小学校で開いてきた凧づくり教室を市全域の小学校へ拡大するほか、新たに凧揚げイベントを実施する団体への補助制度の創設も検討する。