富山県氷見市の伝統行事「まるまげ祭り」が17日、2年ぶりに同市中心部で開かれ、丸まげに着物姿の女性27人が春の日差しの下、華やかに練り歩いた。
江戸時代に氷見の芸妓(げいぎ)が良縁を願い、人妻を象徴する丸まげを結って千手寺(同市幸町)の観音様に願かけしたのが由来とされる。昨年は能登半島地震の影響で巡行を中止した。
県内から18人、県外から5人、台湾からのツアー客4人が参加した。ブリンス館(同市中央町)前に集合し、太鼓台や稚児、みこしの行列と合流して巡行に出発。商店街を通って千手寺までの約1・2キロを歩き、観音堂に参拝した。多くの市民が沿道で見守り、参加者は笑顔で応えていた。
台北市から来た劉文恵(りゅうぶんけい)さん(33)は「特別な体験。きれいに歩けるよう頑張りたい」と話し、氷見市鞍川のネイリスト、沼崎優生(ゆい)さん(27)は以前、姉も参加し幸せな結婚をしたと言い「良い出会いがありますようにと願いを込め歩いた」と笑みを見せた。
この日は、雨乞いに由来する上日寺(同市朝日本町)の「ごんごん祭り」も始まり、市中心部は多くの人でにぎわった。18日まで。