大門曳山(ひきやま)まつりは12日、富山県射水市大門地域で行われた。華やかな4基の山車が車輪をきしませながら街中を巡行。大門大橋を行き来する見どころ「橋渡し」が秋晴れの空に映え、大勢の市民らがカメラやスマートフォンを手に見学した。

 午前9時50分ごろに西町、中町、田町の曳山が庄川右岸の大門神社前を出発し、橋を渡って枇杷首(びわくび)の曳山と合流。枇杷首神社前でおはらいを受けた後、4基が連なって右岸に向けて再び橋を渡り、商店街などを練った。夜は幻想的な提灯(ちょうちん)山となった。

 まつりは1872(明治5)年ごろに町の発展を願い始まったとされ、4基の曳山は市の有形民俗文化財に指定されている。毎年、大門神社と枇杷首神社の秋季例大祭に合わせ「スポーツの日」の前日に実施し、県内各地の曳山まつりの締めくくりとなる。

 大門曳山連合保存会の橋本健一会長は「各町の人手が減り高齢化も進み必死の思いでやっている。できる限り続けたい」と話した。