大相撲の春巡業「富山場所」が6日、富山市総合体育館で行われ、元大関で三段目の朝乃山(31)=富山市出身、高砂部屋=が古里のファン約4千人に雄姿を見せた。左膝の大けがで1月の初場所まで休場し、県内の巡業に参加するのは1年ぶり。「地元の声援は力になる。改めて応援されている実感が湧いた。富山の皆さんには感謝しかない」と感慨深げに語った。

 朝乃山は開場前から来場者を出迎えて握手に応じ、トークショーでは観客席からの質問に答えた。取組では、3月の春場所で幕下優勝した東幕下28枚目の欧勝竜(28)=鳴戸部屋=と対戦。下手投げで下すと、会場は大きな歓声に包まれた。

 県出身力士は朝乃山のほか、三段目の富豊(24)=高岡市出身、時津風部屋=と序二段の飛騨野(34)=富山市出身、荒汐部屋=が出場した。高岡市出身の木村勝之介(かつのすけ)さん(23)=本名松本海斗=が朝乃山ら幕下の取組や、禁じ手をユニークに紹介する「初切(しょっきり)」などで行司を務めた。

 富山場所は北日本新聞社、朝乃山富山後援会、サンライズプロモーション北陸主催。