富山県内のかき氷専門店と喫茶店が22日、かき氷の魅力を発信するイベント「第1回こおりふぇす」を射水市内で開いた。「夏の食べ物」というイメージを刷新し、冬にもおいしく食べられることを広めようと、初めて企画した。来場者は旬の果物やこだわりのソースが盛り付けられた一品を味わった。23日もある。

 かき氷専門店の「やつよし」(射水市放生津町・新湊)と「なかだや。」(滑川市大町)、喫茶店の「邪宗門」(高岡市三番町)が合同で開いた。県内では近年、全国的なブームを受けて通年でかき氷を提供する店が増えているという。

 3店それぞれがイベント限定メニューを1品ずつ用意し、会場をやつよしとして、異なる店の味を一度に楽しめるようにした。やつよしは紅茶をベースにブルーベリーとイチゴを添えた。「なかだや。」は柑橘(かんきつ)類とチョコレートを、邪宗門はきな粉や黒糖ソース、干し柿をそれぞれ合わせた。

 完全予約制で周知したところ、2日間で計273人(418杯)の申し込みがあった。22日は132人(205杯)が訪れ、スマートフォンや一眼レフカメラでかき氷を撮影してから口に運んだ。

 3店のメニューを味わった金沢市の会社員、小川未希さん(37)は「同じ氷を使っていても、店によって削り方が違うので食感に違いがあり、どれもおいしい」と話した。

 やつよしの細川佳史オーナーは、気温と湿度が低い冬はふわふわとした口溶けに仕上がりやすいと説明する。定期開催に意欲を見せ「参加店舗を増やし、県内全体でかき氷文化を盛り上げたい」と話した。

 最終日の23日は既に予約で埋まっている。