あいの風鉄道、81本運休

 強い冬型の気圧配置となった7日の県内は、各地で大雪の影響が続いた。幹線道路では、踏み固められた圧雪のためスリップ事故が相次いだ。雪にはまって動けなくなる「スタック」の車も多発し、通勤通学時間帯に渋滞が発生。公共交通機関はダイヤが乱れた。 

 雪が残る各地の道路は、でこぼこ道となり、富山市稲荷元町では通勤時間帯に渋滞が起きた。県警によると、午前8時半~午後4時にスリップ事故が33件発生し、1人が軽傷を負った。

 県のまとめでは、除雪作業中の転倒などによる人的被害が新たに5人確認された。高岡市では50代男性が右腕の骨を折り、80代女性と70代男性は腰の骨を折った。上市町の70代女性は左手首、入善町の80代男性は頭部をそれぞれ負傷した。

 農業施設は滑川市でハウス1棟が全壊し、魚津市でも1棟が被害を受けた。小矢部市ではリンゴの木1本が倒伏した。

 北陸自動車道は夜に降雪による視界不良などのため、富山インターチェンジ(IC)-金沢森本IC間と、朝日IC-新潟中央ジャンクション(JCT)間の上下線が通行止めとなった。上り線の富山西IC-小杉IC間では午後9時15分ごろ、乗用車2台の事故があった。東海北陸自動車道は小矢部砺波JCT-福光IC間が通行止めとなった。

 あいの風とやま鉄道は上下線計81本を運休し、計12本が最大約2時間5分遅れ、約8500人に影響した。高岡市内の火災で一時運転を見合わせる時間帯もあった。JR西日本は城端線の上下線計42本、氷見線の上下線計7本を運休。高山線は富山-高山間で特急上下線計8本を運休した。

 富山地方鉄道は立山線の岩峅寺-立山間を終日運休し、3線全てで終電を早めた。高岡、射水両市を結ぶ万葉線は運行本数を減らした。全日空は富山空港発着の計6便を欠航した。

 県立学校は15校が臨時休校した。このほか、計16校が始業時間の変更や授業時間の短縮の対応を取った。

 8日は全日空が富山発東京行き第1便を欠航する。JR西は城端線の上下線の始発、高山線の富山-高山間の特急上下線計8本を運休。富山地鉄は岩峅寺-立山間で区間運休する。