世界最高水準のサッカーが展開されるイングランド・プレミアリーグで、日本選手たちが競演する時代が訪れつつある。ブライトンで3季目を迎えた日本代表の三笘薫は、一級品のドリブル突破で本場のファンをうならせてきた。日々、研さんを積むリーグについて大いに語った。(聞き手、構成 共同通信=田丸英生)

加入時といま、変わったことは

 ―最高峰と称されるリーグの魅力とレベルをどう感じているか。

 「僕はプレミアとベルギーでしかやっていないし、スペインやドイツもリーグのレベルが高いのは分かっている。それでもいろいろな国から集まっている代表選手の質が高く、スピード感やフィジカルの強さがある。個のレベルもだが、どちらかといえばチームの完成度が高く、戦っていてバラバラになるようなチームがあまりない。個のレベルが高い選手たちがチームとして戦っているからこそ、プレーの質が上がっているように見える」

 ―今季は過去最多となる5人の日本選手がプレミアリーグに在籍している。

 「今までは2、3人だったので、増えているのはいい傾向だと思うが、所属するだけでなく数シーズンにわたって活躍し続けることに価値がある。これが普通になれば日本サッカーも強くなる」

 ―ブライトンでプレーして約2年半。その間に自身が変化したと感じるか。

 「誰も(自分のことを)知らない1年目は、活躍すればすぐに評価された。2、3年目にはうまくいかないと批判されるが、それはいい状況だと思う。(ブライトンは)若いチームで自分はもう中堅なので、引っ張らないといけない立場は自覚している。そういうところは(加入時と比べて)だいぶ違う」

チームで主軸に。その活躍が日本代表にも反映される

 ―2022年ワールドカップ(W杯)カタール大会はプレミアデビューから数カ月で臨んだが、次回26年W杯は4年分の経験を積んで迎える。

 「前回W杯はレベルが分からない状態でドイツ、コスタリカ、スペイン、クロアチアとやって、そこで初めて感じることが多かった。今はFIFA(国際サッカー連盟)ランキング上位とあまり対戦できていないが、クラブで各国代表の選手とやるのが普通になって(対戦相手に)驚くことはない。コンディションの持っていき方や、自分がどこまで通用するのかが試合前から測れるので、その自信は大きい」

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