富山県南砺市特産の干し柿を皇室に献上するための選果会が19日、同市高宮(福光)の富山干柿出荷組合連合会の事務所で行われた。宮中の新年行事の供え物となる。
幅田直行副会長が、62グラム以上の特上品200個の中から20個を選び、市農政課職員が桐の箱に詰めた。組合担当者らが選んだ干し柿(ころ柿)50個と合わせて23日に宮内庁に届ける。
カメムシや高温多湿で発生する炭疽(たんそ)病の被害を受け、今季のあんぽ柿と干し柿の出荷量は前年の86パーセントに当たる計260万個にとどまる見込み。ただ、食感や甘みがあり、品質は上々という。
同連合会の生産者135戸が生産する干し柿は「富山干柿」のブランドで流通し、1982年から毎年、皇室に献上している。藤井敏一会長は「名誉なことで、生産者の励みになっている」と話した。