男の子が生まれると新年の床の間に天神様を飾る風習が県内にある。「なぜ天神様を飾るのか」。そんな疑問が「あなたの知りたいっ!特報班」に届いた。周囲にも欠かさず飾るという家庭が少なくないが、由来を聞くと首をかしげるばかり。そもそも富山県内だけの風習なのだろうか。天神飾りを巡る謎を探った。

※2021年1月の本紙に掲載した記事であり、肩書や年齢は当時のものです

 最初に訪ねたのは富山市の人形店「愛児堂」。社長の馬渡(まわたり)武英さん(52)は20年以上、菅原道真や天神飾りについて調べており「正月に天神様を飾る風習は福井などにもみられますよ」と教えてくれた。

 富山だけではないらしい。そこで北海道から沖縄まで自治体や博物館、人形専門店など73カ所に電話した

残り1010文字(全文:1337文字)