【登場人物】

 

毎度有難うござります。
とあるはちみつ屋の主でござります。

ようやく春も近くなり、暖かくなってまいりました。

それにしても、この冬は、雪がた~っぷりと降ってくれまして、エライ目にあいました。

つまり「 涼 し い 日 」が多い冬でございました。

そんなとっても寒かった、この冬のある日の出来事なのですが。

その日の私は、除雪作業やら外仕事やらで体の芯まで冷え切っておりましたので、早くお風呂に入って体を温めたい!と、帰宅後すぐお風呂へ直行しました。

ところが折悪しく、お風呂には先客がおりました。

優雅にお風呂を堪能していたのは、ヨッチ君。

もう少しで上がりそうなタイミングのようですが、ナゼかなかなか上がってこない。

うう、こんなに寒いのに順番待ちかぁ~。

な~んて、言ってられるほど、その時の私には、余裕がございませんでした。

とにかく必要なのは、浴槽にたっぷりと湛えられた温かいお湯っ!

わき目もふらずにヨッチ君が入浴中のお風呂に突入!!

その瞬間、

ヨッチ君「 へ ん た い !!」

と、長風呂小僧が私に罵声を浴びせてくるではありませんか!

ごめんなすって若旦那、アンタの事情にはかまってられないんでねぇ、と、ササっとかけ湯、素早くドボン!と湯舟に飛び込みました。

はぁぁぁぁ~あったかい~、生き返る~。

と思う間もなく、なんとヨッチ君、手加減なしで勢いよくシャワーでお湯をかけてくるではありませんか!

やってくれるじゃねぇですかい、若旦那。

そ~いう事なら、こちらもたっぷりとお返しさせて頂きますぜ!

ってことで、こちらも湯舟のお湯をかけ返して反撃です。

私の猛攻にヨッチ君、たまらず使っていたシャワーを上がり湯にして、サッと浴びて戦場(お風呂)から離脱して行きました。

うわははは、ビクトリィ~、お父上の力、思い知ったか~!!

と、ひとまず勝利宣言をして、ゆっくりと温かいお風呂を堪能。

で、戦いと湯舟で体も温まりましたので、どれ、体を洗おうかと、湯舟を出て、ヨッチ君がさっきまで攻撃に使っていたシャワーをサッとひとかけ…、


て、う ぎ ゃ ぁ ぁ、
つ、つ め た い ぃ ぃ ぃ ぃ (×Д×ノ)ノ!!


おのれ、ヨッチのヤツ、上がる直前にお湯の温度調整を 冷 水 にしていったな!!


ヨッチ「きゃははははははは
     ゜( ゜^Д^゜)。」


…ヨッチ君さぁ、おとーさん、ほんとに死んじゃうよ!?

せっかく温まった体も、再び一瞬にして縮み上がるほど冷めましたよ、いや、ほんと(冷汗)。

という事で、得意気に勝利宣言した方が、実は完敗してたってお話でございました。

やるなヨッチ君!!
(て、父は“ひーとしょっく”について、少しお勉強してくれるとうれしいぞぅ…(汗)。)