
能作 千春 氏。座右の銘 一期一会
創業110年伝統紡ぎ革新続ける
―2024年に設立したジュエリーブランドの展開は。
錫の性質を生かしたジュエリーブランド「NS by NOUSAKU」は、軽やかな着け心地と上品な輝きが特徴で、年齢や性別を問わず楽しめるデザインだ。テーブルウェアの「NOUSAKU」とは別ブランドなので、見せ方や売り方に苦心した。ブランディングの観点で、非常に勉強になった1年だった。
―昨年7月、東京ミッドタウンに直営店を開設した。
テーブルウェアとジュエリー、両ブランドを扱う複合型店舗になる。六本木という場所柄、感度の高いお客さまが多く、ファッションの切り口からジュエリーに興味を持ってくださる方、ジュエリーから伝統工芸に関心を持ってくださる方も多く、これまでになかった新しい動線が生まれている。他にも3月に台北で2店目となる直営店をオープン。10月には金沢ひがし茶屋街にカフェとワークスペースを併設した店舗を出し、インバウンド観光客にものづくりを楽しんでいただいている。
―産業観光に力を入れている。
本社工場には昨年も大勢の方に来ていただいた。小学校のものづくり・デザイン科の授業の一環として利用してもらったほか、高校の課題探究授業の共同研究にも協力した。これからも地域と関わり、貢献できる企業でありたい。
―今年、創業110周年を迎える。
日本橋三越や松屋銀座、本社などで記念イベントを開催し、商品と共に能作の歩みを紹介する。職人たちが紡いできた歴史を大切にし、未来に向け、革新を続けていくための「110周年イヤー」にしたい。個人的には、デザインに挑戦したいと思っている。入社前は編集者として人やものをつなげる仕事をしてきた。最近は、自身でトレンドを意識したジュエリーデザインをしてみたいと思うようになった。まずは勉強し、感性を磨いていきたい。

昨年、第二弾“LineandCurve”を発表した「NSbyNOUSAKU」
