泉 達也 氏。大切にしていること やりたいことをやるためには、やりたくないことを一生懸命にやる 
リフォーム主軸に3事業で躍進

―事業を拡充している。 

主軸のリフォーム事業では、外壁や屋根などの外装リフォームからバス、トイレなどの水回り、LDK(リビング・ダイニング・キッチン)、ペット用のリフォームまで幅広く手掛けている。近年は害虫や害獣の駆除にも対応している。またリフォーム事業以外では、自社CMの制作からスタートした映像制作事業、2年前に参入した不動産事業があり、現在は3事業体制となっている。 

―リフォーム事業における強みは。 

相談を受けてから調査、見積もり提示までのスピードに自信がある。現場を細かく調査し、写真や動画を使ってお客さまに丁寧に説明している。屋根や配管など、見えにくい部分までしっかりと視認し、工事内容に納得していただいた上で契約している。また、工事後は最長10年の自社保証書を発行し、きめ細かいアフターメンテナンスを提供している。おかげさまで昨年は過去最高の増収増益となった。多忙な時も知恵を絞り、奮闘してくれた従業員には本当に感謝している。 

―2024年に新規参入した不動産事業も好調だ。 

県内のテナントビルやマンション、アパート、コインパーキングなどを取得し、新しい展開を仕掛けている。一昨年は総曲輪にあるテナントビルを購入した。県外の大手居酒屋チェーンが1階に入居し、連日にぎわっている。人気店が入居すればビルの価値も土地の値段も上がる。今後も、まだ富山にはない注目店を呼び込んでいきたい。 

―不動産事業に参入した理由は。 

元々、不動産に興味があったわけではないが、3年ほど前、インフレの進行を予測し「現金で持っていても価値が下がるだけ。モノに替えていかなければ」というシンプルな動機から始めた。実際、1年半前に購入した物件は、今2倍近くまで値上がりしており、世間の不動産投資に対する関心の高さを実感している。今年も利回りの良い郊外物件と、値上がりが期待できる市街地物件のバランスを取りながら、積極的に投資していきたいと考えている。

東京の芸能事務所を取得

―映像制作事業の一環で昨年11月、東京の芸能プロダクションを子会社化した。 

これまでCM制作やユーチューブの配信、テレビ番組や映画のプロデュースなどに携わってきた。そんな中、仕事仲間である芸能プロダクションATGファクトリーからM&Aの打診があり、全株を取得して子会社化した。東京に制作拠点ができたので、今後はネットワークの深まりが期待できる。自社CMを制作する際、所属タレントを起用できるだけでなく、企画から撮影、編集、ナレーション、BGM、仕上げまでのスピード感も増す。また、東京に事務所があることで、知名度のある俳優のキャスティングもしやすくなると思う。 

―東京を拠点に今後、手掛けたい映像の仕事は。 

ATGファクトリーの所属俳優やタレント、関係スタッフと一緒に10~15分の短編ドラマを数十本制作し、ユーチューブで配信する。この中からヒット作を抜粋してオムニバス番組にし、ユーネクストやアマゾンプライムで放映していく構想を練っている。 

―なぜ短編ドラマなのか。 

まずは予算が組みやすいこと。短編ならいろんな監督を起用することができるので、オムニバスに仕立てる面白味もある。もう一つの理由は、近年の映画離れ。自分も、かつては頻繁に映画を観たが、最近は2時間以上の鑑賞が辛い。若い人たちもユーチューブ動画に慣れてしまったせいか、長尺の映画は苦手。スマホでサクサク視聴できる方がいいと言っている。そういう観点からも、ビジネスとして展開するなら映画より短編ドラマに優位性を感じている。 

―経営者として大切にしていることは。 

既存の仕事も、新しい仕事も人間関係の構築が重要だ。いろんな人を絡め、プロデュースしていくことが事業拡大につながるからだ。その上で配慮しているのは、レスポンスの速さ。スピーディーかつ簡潔に反応していくことが肝要だ。あとは約束を守ること。小さい約束を確実に守っていくことが信頼の構築につながる。どちらも当たり前のことだが、当たり前のことを当たり前にやっていけば、仕事は自然に増えていく。 

―今年は創業10周年。自身も40歳の節目を迎える。これからのビジョンを聞かせてほしい。

会社設立から今日まで、当社に協力してくださった方々に感謝を伝えるとともに、これまで通りチームワークを大切にして仕事に取り組み、地域の皆さまに愛される企業風土をつくっていく。経営者個人としては食と健康に留意し、心身共にベストな状態で新たな事業領域に挑戦していきたい。
 

創業10周年を迎え、より地域に愛される企業を目指している
映像制作や地元俳優の育成にも取り組む
 

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