冬期間に黒部川上流に滞在してダムの管理や工事に携わる関西電力社員らのための越冬物資の運搬作業が、富山県の黒部市内で続いている。4日は食料や日用品約1・45トンを黒部峡谷鉄道宇奈月駅から、約12キロ先の猫又合宿にトロッコ電車で運んだ。

 関電社員や工事作業員らは、黒部川上流の寮や合宿所に宿泊して仕事をする。今冬は黒部川第三発電所インクライン工事などを予定し、12月から来年4月までに延べ約1万4千人が滞在する。

 この日は作業員が宇奈月駅で、保存の効く米やハクサイなどの野菜、ビール、コーヒー、調味料などを貨車に積んだ。11月13日から今月9日にかけて計3回の輸送を予定するほか、長野県大町側からも運んで計18・5トンを届ける。

 生鮮食料品や業務書類、新聞などは「逓送(ていそう)さん」と呼ばれる運搬業者が徒歩で毎日、宇奈月駅から猫又合宿まで運ぶ。