株式会社やまとわ
おにぎりを包んできた経木(きょうぎ)が、想いを綴る一筆箋に。森と人をつなぐ、新しいかたちの文具です。




「豊かな暮らしづくりを通して、豊かな森をつくる」ことを目指し、農林業や地域材を活用した木工、森の企画等、森の入口から出口まで様々な取り組みを行う株式会社やまとわ(長野県伊那市 / 代表取締役:中村 博)は、自社で生産する木を紙のように薄く削った素材「経木(きょうぎ)」の文具の新ラインナップ「木の一筆箋」の販売を11/5(水)より開始します。
昔からおにぎりを包むために使われてきた経木を、ステーショナリーに。大切な人への想いを綴りながら、森の循環にもつながります。また、今回の一筆箋では初めて活版印刷を採用し、木の質感を生かした印刷表現を実現。経木の新たな魅力を楽しめる仕上がりになっています。





■はじまりは、豊かな森林資源を次世代に受け継ぎたいという想い
私たちやまとわが経木(きょうぎ)の生産に取り組み始めたのは、2018年のこと。
私たちの拠点がある信州伊那谷は、南アルプスと中央アルプスに抱かれた、豊かな森林資源に恵まれた土地です。カラマツやアカマツ、広葉樹林といった様々な森がある一方で、林業は担い手不足や価格の低迷といった課題を抱え、手入れの行き届かない森が増えている現状があります。



伊那谷の景色


アカマツの森
また、伊那谷に多くあるアカマツは松枯れ病によって日本全国で枯れてしまっています。
そんな中、標高の高い伊那谷にはまだ豊かなアカマツ林が残っています。が、これを放置していたら伊那谷のアカマツは枯れてしまうでしょう。マツ枯れ病になってしまったアカマツは被害が拡大しないように、薬品処理するか焼却処分されてしまいます。材木としては、使えません。



このアカマツが枯れる前に次の命を吹き込み、豊かな森林資源を次世代に受け継ぎたい。そんな想いから、伊那谷のアカマツを紙のように薄く削ってつくる「経木(きょうぎ)」の生産をスタートしました。経木の古い機械の扱いや、木の特性を見極める削りに苦労し2年。2020年、ようやく「信州経木Shiki(しんしゅうきょうぎしき)」として販売を始めました。
■なぜ経木なのか
私たちは経木生産を始める前から地域の木を活用し、家具などのものづくりを行ってきました。その中で経木生産を始めたのには理由があります。それは、経木は確実にアカマツの利用に繋がる、と考えたこと。





家具は直しながら何世代にも渡って使うことができる木製品です。それはとても魅力的ですが、長く使われるからこそ、地域材の利用はあまり進みません。
経木は、日常的に適度に消費されていく木製品。それに加え、経木には香りや柔らかさ、節間の距離、ヤニの抗菌作用などからアカマツが多く使われてきました。アカマツを紙のように薄く削った1枚の経木が、日本の森林を変えられるかもしれない、と考えました。








■経木をもっと面白く。ステーショナリーへの展開
信州経木Shikiは、経木の昔ながらの使い方、例えばおにぎりやお肉などの食材を包むなど、木の調湿作用やアカマツの抗菌作用を活かした伝統的な使い方はもちろん、経木がページになったノートやブロックメモなどのステーショナリーへの展開(信州経木の文具 Shiki bun)など、現代ならではの経木の楽しみ方も提案してきました。木をそのまま暮らしの中で使うことで、現代の暮らしをより心地よく、豊かに、面白く。そうやって森と暮らしとの間に新しい関係性を築くことが、暮らしも森も豊かになる循環へ繋がると考えています。

木のノート

木のブロックメモ

信州経木の文具 Shiki bunのプロダクトは、木がそのままページになったユニークさや、香りや手触りの心地よさ、そして「書けるの?」と半信半疑で書いたときの書き心地の良さも好評です。木がページになったノートは世界でも他に類を見ず、日本のみならず海外からも注目されています。
そして今回、新たに誕生したのが「木の一筆箋」です。
■伝えたいメッセージを木のぬくもりにのせて。「木の一筆箋」



1セット10枚入りの一筆箋には、3枚ずつクマと雷鳥のイラスト入り、残り4枚は無地です。
今回は初めて経木への活版印刷に挑戦。反ったり割れやすかったりヤニの影響が出たりと、紙と同じようにはいかない経木への印刷。これまで様々な印刷方法を試しましたが、機械に詰まってしまったり機械にダメージがあったりとなかなか実現しませんでした。今回は桜ノ宮 活版倉庫さんのご協力のもと、試行錯誤を重ね実現。経木の面白さや可能性が広がりました。木そのものの質感に加え、イラストとともに印刷の凹凸もお楽しみいただけます。







イラストは手紙を綴る雷鳥や手紙を飛ばすクマのほっこりとした世界観を、「架空の山のおみやげ店」をコンセプトにデザインやイラストを手掛けるHIGASHI ALPSさんに描いていただきました。無地のものは、お好きなスタンプやイラストで自由にカスタマイズでき、自分だけのオリジナル一筆箋を楽しめます。





大切な人への想いを綴る手紙として、贈り物に添えるメッセージカードとして――木のぬくもりや香りが、書く人と受け取る人の心をやさしくつなぎます。メッセージとともに、森を感じるひとときを届けられる一筆箋です。

商品名:木の一筆箋
ブランド:信州経木の文具 Shikibun
一筆箋サイズ:80mmx170mm(厚み:約0.35mm※通常の信州経木Shikiよりも厚みがあります)
枚数:10枚入り(クマ3枚、雷鳥3枚、無地4枚)
価格(税込):1,320円
経木:信州伊那谷産アカマツ
経木生産・販売:株式会社やまとわ
イラスト:HIGASHI ALPS
活版印刷:桜ノ宮 活版倉庫
オンラインストア:https://yamatowa36.stores.jp/
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