富山県南砺市平地域の世界遺産・相倉合掌造り集落で24日、窓明かりで観光や撮影を楽しんでもらう「窓灯(あか)り鑑賞日」が行われた。天の川や星空と一緒に集落を撮影したいという要望に応え、秋に初めて実施。写真愛好家らが幻想的な景色をカメラに収めた。

 相倉集落では住民の生活を守るため、午後5時以降は住民と宿泊者以外は入らないよう求め、イベント時に限り時間外の観光を認めている。窓灯り鑑賞日は、暮らしの中の窓明かりに照らされた集落の写真を撮ろうと夜間に訪れるマナー違反を防ぐため、昨年度から春と冬に設けている。

 企画が好評なことから要望に応じ、今回初めて9月に設けた。この日は薄曇りだったが、時間帯によっては天の川が見え、写真家らが合掌家屋越しに収めようと盛んにシャッターを切っていた。

 石川県小松市から訪れた会社員の池田武志さん(58)は「合掌造り集落と天の川を一緒に撮れたらうれしい」と話した。

 10月1日にも日没から午後8時まで行う予定で、集落保存財団の中島仁司事務局長は「星空を撮りたい人はぜひ来てほしい。好評なら来年以降の継続も検討したい」と話した。