未来の自分に宛てて、夢や手紙を書いたタイムカプセルを開封するイベントが16日、富山県の南砺、砺波両市で開かれた。参加者は10年以上の時を経た懐かしい品を再び手に取り、友人たちと思い出話で盛り上がった。

 2011年3月に閉園した南砺市年代の福野東部保育園跡地では、最後の卒園生が埋めたタイムカプセルの開封イベントが開かれた。20歳を迎えた卒園生らが将来の夢をつづった手紙を取り出し、思い出話に花を咲かせた。

 閉園式で全園児約60人が絵や文字で夢や思い出を表現し、東部公民館が保管した。13年に同園跡地に建立した記念碑の近くで小学3年生になった卒園生が埋め、20歳になったら開けることを約束していた。

 開封イベントでは地域住民ら約30人が見守る中、卒園生がスコップを使って掘り出し、ひもで引き上げた。隣接する東部体育館に移動しステンレス製のカプセルを開封。中に入っていた顔写真付きの手紙や集合写真を眺めて懐かしんだ。

 県外の大学に通う浦井美咲さん(20)は「ちゃんと字が書けていた。きれいに残っていてよかった」、今井怜さん(同)は「懐かしい。手紙を見て当時を思い出した」と笑顔を見せた。