上市町・西田美術館共同展「枕草子展~千年越しの いとをかし~」が、富山県上市町郷柿沢の同美術館で開かれている。清少納言の生涯や「枕草子」を紹介するパネルに、同町の写真家、内山康弘さんが日々撮影してきた四季折々の写真16点を添え、時代を経ても変わらない風景や人の心の機微に触れられる作品が並ぶ。9月15日まで。
枕草子の冒頭「春はあけぼの―冬はつとめて―」をテーマとしたコーナーでは、内山さんが町周辺で捉えた4枚を展示。早朝の雪化粧した森林の写真からは澄んだ空気感が伝わり、冬は朝がいいとした清少納言に共感が湧く。枕草子に登場する琵琶や十二単(ひとえ)なども展示しており、平安の世界感を演出した。
3日は、江戸時代からの歴史がある高岡市の雅楽団体「洋遊会」の演奏会も開かれ、展示室に彩りを添えた。期間中は、上市中学校美術部の生徒たちがデザインした清少納言のキャラクターが、枕草子について解説する動画放映も行っている。共同展は北日本新聞社共催。