大阪・関西万博で、富山県の越中五箇山麦屋節保存会が2日、越中福岡の菅笠(すげがさ)を使って麦屋節を披露し、国内外に伝統の技と民謡をアピールした。
南砺市下梨発祥の麦屋節を継承する保存会の踊り手と地方の計10人が出演。万博会場内のポップアップステージ西で2公演を行い、哀愁を帯びた唄や踊りを披露した。高岡市福岡地域の伝統的工芸品である菅笠を製作する「越中福岡の菅笠振興会」の2人が笠について解説した。
来場者もステージに上がり、色を付けた染めスゲを使った笠を使って輪踊りを楽しんだ。
越中五箇山麦屋節保存会は1970年の大阪万博でも登場し、親子2代、3代での出演となったメンバーもいる。55年前は父親が踊り手として参加したという地方の中島洋三副会長(70)は「親子2代にわたり、歴史ある麦屋節を披露できて感無量だ」と話した。