富山県の南砺市上平小学校の6年生10人が8日、同市東中江の五箇山和紙の里で、来年3月の卒業式で使う卒業証書用の和紙をすいた。

 児童たちは、和紙の里職員の石本泉(せん)さん(41)と伝統工芸士の東秀幸さん(69)から教わりながら和紙すきに挑戦。職人が使うのと同じ道具「簀桁(すけた)」を持ち、原料を溶かした液をすくって紙の厚さが均一になるよう縦横に揺らした。原液を入れると重さ3~4キロとなり、「重い」「難しい」などと言いながら取り組んでいた。

 堀田なついさんは「細かく動かすのが難しかった」と話した。証書用の和紙はA3判で、和紙の里で乾燥させる。

 6年生は、地元の伝統産業である和紙作りについて学んでおり、原料となるコウゾの畑で芽かきや草取りなどの手入れにも携わっている。