漫画家柳井わかなの同名作を実写化したドラマ「シンデレラ クロゼット」(TBS系、水曜未明)で俳優の尾碕真花(おさき・いちか)と松本怜生(まつもと・れお)がダブル主演する。尾碕は青春ラブストーリーでのヒロイン役のオファーに「小さい頃から好きだった少女漫画の世界に、まさか自分が入るとは思いも寄らなかった」と驚いたという。

 おしゃれな学生生活に憧れて上京した女子大生の春香(尾碕)が謎の美女・光(松本)と出会う。弟子入りを懇願するが、光は実は美を追求する男性で―。

 「女装男子」の役を演じるため、松本は「街で女性を観察しました。携帯電話やカバンを持つ手の高さ、体の重心が違う。腕を組んでいる人が意外に多いと気付きました」と明かす。

 松本の女装の完成度に、尾碕は「(顔の)パーツが華やかでメーク映えする。きれいでした。隣には並びたくないなとさえ思いました」と笑った。

 尾碕が印象に残ったのは、出会ったばかりの頃に春香が光にメークを教えてもらおうとするシーン。「ものすごい勢いで質問をし、まくし立てました。熱意を持って話すと、人は体温まで上がるんだと実感しました」と振り返る。

 純粋な性格をした春香の役作りでは「自分の毒気を抜いていく作業を意識しましたね」。これまでで最高難度の役だといい、共演者との掛け合いを素直に受け止め「準備をし過ぎない、頭で考え過ぎないこと」を大切に演じた。

 自分を好きになるために「変わりたい」と願う春香に、光がメークやファッションの「魔法」をかける。「周りの人の力を借り、成長していく姿に、見ている方は勇気づけられるのないかと思います」と尾碕。

 もし、春香のように魔法をかけてもらえるのなら、尾碕は「飼っている犬と話せるようにしてほしいな」。松本は「一日が終わるたび、一番きれいな自分に毎日なりたい」と美意識の高さをうかがわせた。

 「シンデレラ クロゼット」はネットフリックスで先行配信中。放送は7月2日から。