富山県の南砺市山野地区の生活や習慣、ルールをまとめた冊子「集落の教科書」が完成した。山野地域づくり協議会が移住希望者が地区での暮らしを思い描いたり、住民が魅力を再発見したりすることを目指して編んだ。役員が20日、市役所で田中幹夫市長に披露した。

 山野地区は井波地域の北西部に位置する田園地帯。県の中山間地域チャレンジ支援事業補助金を活用し、2年かけてまとめた。移住者だけでなく、住民にも改めて地区について知ってもらえる視点で編集した。

 地区内10集落ごとに特徴や年間行事、住む上で必要な自治会費などを掲載した。地区の概要やごみ出しルールといった生活や子育て情報、災害時の対応、雪国初心者へのアドバイスも盛り込んだ。

 市役所で協議会の藤原洋会長は事前に地区の良い面も悪い面も伝え、移住促進につなげたいとの思いを説明。「住民が地区のことをより良く知ることで地域を活性化させたい」とも話した。冊子を利用してウオークイベントなども検討するという。

 冊子はA4判63ページ。地区内約600戸に配った。協議会のホームページからダウンロードできる。