富山県の小矢部市指定無形民俗文化財の「津沢夜高あんどん祭」最終日は7日、同市津沢地区中心部であり、6日に続き大あんどんによる「ぶつかり合い」を繰り広げた。津沢あんどんふれあい会館2階に有料観覧席が設けられ、県内外の41人が迫力満点の雰囲気を特等席から楽しんだ。

 観覧席は日帰りバスツアーの目玉で、津沢夜高行燈(あんどん)保存会(沼田信良会長)や旅行会社などが協力した。

 午後7時ごろ、ツアーの参加者は6グループに分かれ、観光ボランティア「おやべメルヘンガイド」の案内で町を散策した。同9時ごろにぶつかり合いが始まると、2階の窓越しに、大あんどん同士の激しい攻防を眺めたり写真に収めたりして祭りの醍醐味(だいごみ)を味わった。

 富山市から初めて訪れた森勇一さん(66)は「スピード感があって感動した。バスで富山駅まで送迎してくれるので気軽に参加できた」と笑顔を見せた。同保存会の辻道夫副会長は「喜んでもらえてうれしい。来年も観覧席の用意を検討したい」と話した。