富山県砺波市で解体が予定されている家屋でツバメの巣が見つかった。巣にはふ化して間もないひながいることから、関係者は工事を延期。無事に巣立ってほしいと静かに見守っている。

 家屋は木造2階建てで、富山市内の業者が解体を手がけている。玄関の軒下に巣があり、ひながいるのを作業員が発見し、27日に県鳥獣保護センターに対応を相談した。

 同センターによると、巣を移動させると親鳥が育児放棄するなどの恐れがあるという。

 また、巣の中にひながいたり、卵が確認されたりした際は鳥獣保護管理法で許可のない撤去は禁止されている。そこで、業者は施主や元請けの了解を得て、ひなが巣立つまで解体作業を延期した。

 巣では親鳥がひなを温めたり、餌を与えたりしている。業者の代表は「元気に巣立ってほしい」と目を細め、同センターの担当者は「卵やひながいる時は巣立ちまで見守ってほしい」と呼びかけている。