富山県上市町の空家等対策協議会(酒井重人会長)は15日、町役場であり、転入者増など「0円空き家バンク」事業の成果を報告した。SNSなどで「0円空き家」の情報を発信する「0円空き家コーディネーター」も新たに委嘱した。
同バンクは、空き家の無償譲渡と取得を希望する人を結ぶ。昨年11月の協議会以降に新たに登録された物件や変更があった物件計9件を紹介。うち1件は3世帯が取得を希望しているとした。同事業の効果について、2024年度は事業開始前の21年度と比較し、県外からの転入者数が約2・8倍になったことや、24年度の空き家の数が23年度に比べ1戸減り、事業開始以来、減少傾向にあることなどを説明した。
0円空き家コーディネーターは、今年度から地域おこし協力隊に加わった中国出身の田冰茹(でんひょうじょ)さんが担う。3月に開いた空き家の活用方法を周知するイベント「AKIYAcoming」では、バンクに登録中の物件を見学するツアーなどに約50人が参加したと報告した。澤井俊哉委員は「潜在的に引っ越したいという気持ちがある人もいると思う。そういう人たちに向けて、空き家見学ツアーなどのイベントは有効的なので続けるべき」と話した。