富山県氷見市の中山間地・久目地区で活動する音楽プロジェクト「交響する氷見」は11日、小学校跡地の久目地区交流館で「春の祭典」を開く。県内外の60人で管弦楽団を編成し、山里に迫力の音色を響かせる。主宰する浅見直希さん(44)、裕子さん(44)夫婦は「村祭りのような雰囲気で、オーケストラ演奏に親しんでほしい」と来場を呼びかける。

 浅見さん夫婦は東京から久目地区に移住。農業を営みながら「農村に音楽を響かせることで心を通わせたい」と昨年からプロジェクトを始めた。春の祭典は昨年に続き2回目で能登半島地震被災地支援のチャリティーイベントとして開く。

 楽団は昨年同様、被災者も参加し、ことしは石川県志賀町の弦楽クラブ「ニコニコ・ストリングス」の子ども約10人が加わる。

 4月27日に仏生寺公民館であった練習にはニコニコ・ストリングスも参加。大人と共演するドボルザークの「新世界より」の音合わせをした。

 当日は、クラシックだけでなく、ジャズやポップスなど計15曲を演奏する。地元・西の杜学園の子どももステージ披露するほか、マルシェも開く。浅見さんは「出入り自由で子ども連れも大歓迎。農村ににぎわいを創出したい」と意気込む。正午開演、入場無料。被災地支援募金を呼びかける。