アメリカの有力紙ニューヨーク・タイムズ電子版は、世界の旅行先で「2025年に行くべき52カ所」の一つとして、富山市を選びました。取り上げられた飲食店を紹介する連載第2回の今回は、行列のできるスパイスカレー店と、ナチュラルワインが楽しめるバーに注目!(情報は取材時の内容です)
スズキーマ(富山市)
余韻広がる氷見産煮干しだしのカレー
のれんをくぐって店に入ると、スパイスの香りが鼻をくすぐる。フードメニューは県産食材を取り入れたカレー1種類。不定期で内容を入れ替えており、この時期は「たっぷり野菜と豚キーマ」が味わえる。

「たっぷり野菜と豚キーマ パパドトッピング」(1,510円)
氷見産煮干しのだしのキーマカレーに、スパイスを使った大根の漬物やキャベツのあえ物など3種類のおかずを添えた。写真は一例
氷見産煮干しのだしのキーマカレーに、スパイスを使った大根の漬物やキャベツのあえ物など3種類のおかずを添えた。写真は一例
スパイスを使った野菜のおかずと、氷見産煮干しのだしが効いたキーマカレーの組み合わせは、それぞれの食感や香り、うまみが絡み合った複雑な余韻が心地よい。

店内はカウンター席がメイン。一人でも訪れやすい
ニューヨーク・タイムズに紹介され、初めて訪れる地元の人や県外からの旅行客が増えたという。「富山の人に掲載を喜んでもらえてうれしかった」と店主の鈴木崇之さん。「これからも地域で愛される店にしていきたい」と笑顔で話した。

店主の鈴木崇之さん
Wine Bar alpes ワインバーアルプ(富山市)
ナチュラルワインと音楽で満たされる
カーブを描く木製のカウンターに、テーブルとスタンド席が一つずつ。心地よい音楽に満ちた隠れ家的なこの店は、添加物を加えないナチュラルワインをそろえる。

カウンターの中には池崎さん愛用のターンテーブルがある。その時々の雰囲気に合わせてレコードをかける
店主の池崎茂樹さんは以前会社員だったが、ワインに魅了され転身。「畑を見なきゃ始まらない」とフランスのワイナリーに飛び込み、住み込みで働いた経験がある。店を開いたのは「誰にとっても風通しのいい居場所を富山に作りたかったから」。

店主の池崎茂樹さん。東京のワインバー&ビストロ「uguisu」などで経験を積んだ。「この店の魅力はお客さま」と笑う
厳選されたナチュラルワインとシンプルなフード、音楽でもてなす店の在り方は報道後も変わらない。店主の人生を変えたナチュラルワインの魅力に浸りたい。

「グラスワイン」(右、1,300円)、「コンテチーズ」(750円) ワインは硬質なミネラル感があるフランスのシャルドネ(2018年)。メニュー表はないので、飲みたいイメージを伝えて。ノンアルコール飲料はない
撮影:さいとう写真事務所
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