サッカーの明治安田J2第10節は20日、各地で7試合を行い、カターレ富山は県総合運動公園陸上競技場で、いわきに1-2で敗れた。通算成績は3勝3分け4敗の勝ち点12で、11位のまま。

 富山は前半7分、CKを足で直接合わせられ、先制を許した。その後サイド攻撃などで反撃に転じると、39分にロングボールで裏に抜け出したFW碓井(上市町出身)が左足でネットを揺らし、前半を1-1で折り返した。

 後半は一進一退の攻防を繰り広げたが、38分に再びCKから勝ち越し点を奪われた。

 6試合白星なしとなり、小田切道治監督は「勝てなくて申し訳ない。前半に(試合を)支配しながらも、シュートや得点がなかったのが後々響いた」と話した。

 次節は26日、徳島県の鳴門・大塚スポーツパークポカリスエットスタジアムで徳島と対戦する。

 富山以外の試合は、首位の千葉が大分を1―0で下して3連勝とし、勝ち点を27に伸ばした。大宮は今治と0―0で引き分けて同20。仙台は熊本に1―0で競り勝ち、同18とした。

セットプレーで守備乱れる

 手痛い黒星だ。富山は警戒していたセットプレーで守備が乱れ、最下位のいわきにホームで今季初勝利を挙げられた。試合終了の笛が鳴ると、選手は冷たい雨の中で天を仰ぎ、悔しさをにじませた。

 要所でマークが緩んだ。2失点はいずれもCKから。特に1点目は昨季J2得点ランキング2位タイの相手FWを遠いサイドでフリーにし、あっさりと流し込まれた。DF今瀬は「相手はサイズのある選手が多く、セットプレーが強いのは分かっていた。見直して、次につなげないといけない」と危機感を口にした。

 課題の攻撃では、前半からMF伊藤らがサイドを攻め上がってクロスを供給した。だが、ほとんどが精度を欠いて決定機につながらず、後半はシュート1本にとどまった。MF高橋は「確実にシュートを打てるパスや動き出しをしないと、2、3点目には続かない」と冷静に受け止めた。

 次節の徳島戦以降は、中2、3日の連戦となる。「強力なチームとも対戦する。プレーの精度を上げないと、勝ち点は積み上がらない」と今瀬。J2で勝ち抜くため、ここが踏ん張りどころだ。(西村勇輝)

試合のハイライト動画(Jリーグ公式YouTube)

富山 1 - 2 いわき
1 (前半) 1
0 (後半) 1

▽得点
【富】39分 碓井
【い】7分 谷村
   83分 谷村
▽交代
【富】66分 吉田→神山
   66分 伊藤→布施谷
   79分 松田→亀田
   79分 竹中→松岡
   84分 西矢→武
【い】46分 柴田→山下
   46分 石渡→木吹
   61分 五十嵐→加瀬
   61分 熊田→村上
   82分 坂岸→加藤
▽警告
【い】43分 石渡
▽シュート
【富】5【い】4
▽観衆 3453人

【富山】
GK 1 田川 知樹
DF 23 西矢 慎平
DF 41 酒井 崇一
DF 5 今瀬 淳也
DF 2 吉田 新
MF 34 竹中 元汰
MF 48 植田 啓太
MF 33 高橋 馨希
MF 18 伊藤 拓巳
FW 10 松田 力
FW 9 碓井 聖生

控えメンバー
GK 21 大久保 択生
DF 4 神山 京右
MF 16 末木 裕也
MF 17 井上 直輝
MF 25 亀田 歩夢
MF 28 布施谷 翔
MF 32 溝口 駿
MF 8 松岡 大智
FW 58 武 颯

【いわき】
GK 1 早坂 勇希
DF 32 五十嵐 聖己
DF 4 堂鼻 起暉
DF 37 山内 琳太郎
DF 22 生駒 仁
MF 6 坂岸 寛大
MF 8 柴田 壮介
MF 7 石渡 ネルソン
FW 10 谷村 海那
FW 14 山口 大輝
FW 38 熊田 直紀

控えメンバー
GK 21 松本 崚汰
DF 17 山田 裕翔
MF 13 村上 陽斗
MF 15 加瀬 直輝
MF 24 山下 優人
MF 25 鵜木 郁哉
MF 30 木吹 翔太
FW 16 加藤 大晟