富山県南砺市平地域の世界遺産、相倉合掌造り集落で14日、冬の風雪から家屋を守ってきた昔ながらの雪囲い「オオダレ」を外す作業が始まった。今冬の大雪の影響で雪が多く残ったため、昨年より1週間遅い開始となった。
雪囲い外しは、集落の保存財団が管理する合掌造り家屋など12棟で行う。初日は財団職員と、人手が必要な市内事業所で働く「南砺ひととみらい協同組合」の職員2人の計3人が6棟で作業した。
青空の下、扉の前に取り付けられたオオダレを外し、支えていた木材を手際よく片付けた。
集落内の道路に雪はないものの、空き家周辺には屋根から落ちた雪が30~50センチ残る。集落保存財団の中島仁司事務局長は「この時期にこれだけ雪が残っているのは近年では珍しい。5月の大型連休までには終わらせたい」と話した。
集落の桜はつぼみの状態で、春祭りが行われる20日ごろに見頃を迎える見込みという。