富山県氷見市中心部を流れる湊川で12日、木造和船「天馬船」の遊覧が始まった。柔らかい春の日差しの下、観光客が船上から川べりの桜を楽しんだ。13日まで。

 2隻が運航し、乗船客は「中の橋」そばの乗降場から「桜橋」までの往復約700メートル、20分ほどの遊覧に出発。ゆっくりと舟をこぎながらガイドする船頭の話に耳を傾け、花びらが舞う桜並木と川沿いの町並みの風情を味わった。

 東京都西東京市から訪れた保谷泉さん(66)は「氷見の水運の歴史を教えてもらった。話と風景がマッチしていて、桜もきれいですごく良かった」と笑みを見せた。

 遊覧は、2008年に天馬船を復活させた氷見市北大町の船大工、番匠光昭さん(79)を中心とした実行委員会が毎年行っている。

 13日は午前9時から午後3時半まで運航する。乗船料は大人千円、小・中学生500円、未就学児無料。