富山生まれの解熱鎮痛薬を取り上げた本「ケロリン百年物語」が26日発売される。今年で誕生から100年となる歩みを紹介。出版記念パーティーが18日、都内であり、製造販売する富山めぐみ製薬の笹山敬輔経営戦略室長は「次の100年に向け足元を見つめ直す機会になった」と話した。
ケロリンは1925年、富山市の内外薬品が製造販売を始めた。2018年から同社と大協薬品工業、廣貫堂が共同出資して設立した富山めぐみ製薬が事業を引き継いだ。身近な薬としてだけでなく、CMソングや関連グッズの風呂おけなども親しまれている。12年の銭湯を舞台にした映画「テルマエ・ロマエ」にも風呂おけが登場した。
百年物語は音楽、映画、銭湯など文化史の視点から、ケロリンが社会に与えた影響を分析。萩本欽一さんのインタビューや堺正章さんの対談、富山市出身の映画監督、平井敦士さんの文章なども掲載している。
本の監修を務めた笹山さんは記念パーティーで「ケロリンの価値を伝え続け、今後も残していきたい」と語った。