大相撲春場所は9日、大阪市のエディオンアリーナ大阪で始まり、元大関で西三段目21枚目の朝乃山(31)=富山市出身、高砂部屋=は、初日に東三段目22枚目の天(あまね)(26)=神奈川県出身、錣(しころ)山部屋=と対戦する。昨年7月の名古屋場所で左膝靱帯(じんたい)を断裂し、本場所出場は4場所ぶり。地元住民は膝の状態を心配しつつ、「全勝優勝し、番付を上げてほしい」と復活に期待を寄せる。
県警OBらでつくる「富山を楽しくする会」は、朝乃山の復帰を願って手作りした吹き流しやのぼり旗を富山市古沢に設置する。同会の長谷川敏博さん(79)は「けがに負けず気持ちをしっかり持って、横綱まで一気に駆け上がってほしい」と話した。
朝乃山の地元・富山市呉羽地区の北森正誠自治振興会長(77)は「待ちに待った土俵復帰。うれしい」と声を弾ませる。一方、けがの具合を不安視しており、「相撲勘が鈍っていると思う。場所中は落ち着いて相撲を取ってほしい」と願った。
「復帰に町中が盛り上がっている」と言うのは、同地区貴船巻町内会の酒井龍男さん(72)。「出足を止めず、得意の四つ相撲で攻める朝乃山が見たい」と語った。