富山ガラス工房(富山市古沢)が昨年開設30周年を迎えたことを記念した企画展「ギャザリング-つなぐ創造力」の開会式が7日、富山市ガラス美術館で行われた。歴代の所属作家81人による97作品を一堂に集め、ガラス文化の裾野を広げてきた工房の軌跡をたどる。一般公開は8日から6月22日まで。

 富山ガラス工房は1994年に開設。本格的な制作設備とショップ、ギャラリーなどを備え、一般向けの吹きガラス体験やオリジナルの色ガラスの開発などに取り組んでいる。これまでに100人以上の作家を輩出してきた。

 展示は三つの年代に分けて構成。当時の所属作家の作品を並べながら、工房の歩みを振り返っている。5色からなるオリジナル色ガラス「富山曼荼羅彩(まんだらさい)」や、廃棄ガラスを活用した再生ガラス「リメルト・ブルー」の作品もある。

 開会式では、富山ガラス工房の開設当時から運営に携わってきた野田雄一名誉館長が「この30年で富山のガラス文化が育ち、作家が集まる場所になった」とあいさつ。内覧会もあり、富山市ガラス美術館の西田真学芸員が作品を解説した。北日本新聞社後援。