家具再生や空間プロデュースに取り組む「家’s(イエス)」(富山県高岡市福岡町下蓑)は、回転ずし大手「スシロー」で不要となった飛沫(ひまつ)防止用のアクリル板を、知育玩具の立体型パズルに再生するプロジェクトに参加した。担当したのはパズルのデザイン。家’s社長の伊藤昌徳さん(36)は「不要なものも、工夫次第で使えるようになる。デザインの力で再生していく活動を続けていきたい」と話している。
2023年5月に新型コロナウイルス感染症が5類に移行したのを受け、スシローは店舗のアクリル板を撤去した。スシローを運営するフード&ライフカンパニーズ(大阪)は東京の廃棄物管理会社と連携し、一部を不要品に新たな価値を持たせて再生する「アップサイクル」製品として知育玩具にすることを企画した。以前からアクリル板を用いたアップサイクル家具の企画販売を手がけてきた家’sがデザインの依頼を受けた。
家’sはすしにちなんで魚をモチーフにしたデザインを考案。三角や丸などのシンプルな形のパーツに切り込みを入れており、組み合わせてさまざまな形を作ることができる。遊びを通じて子どもの想像力を育めるよう工夫した。
パズルはフード&ライフカンパニーズが昨年、大阪府社会福祉協議会を通じて府内の児童養護施設などに贈った。