LINEアプリを利用した見守りサービス「らいみー」を輪島市民向けに提供開始― 能登半島震災後の長期生活を支える、孤独・孤立対策の実装として ― 2026年2月吉日 株式会社Tri-Arrow
株式会社Tri-Arrow(本社:岐阜県高山市、代表取締役:河村文太、以下、当社)は、石川県輪島市
(以下、輪島市)と、ICTを活用した見守り支援を推進するため協定を締結(2025年11月6日付)し、LINEアプリを活用した見守りサービス「らいみー」の輪島市民向け運用を開始した。
能登半島地震および豪雨災害を受けて、被災地においては応急仮設住宅などでの生活が長期にわたって続いている。石川県の公表資料によれば、応急仮設住宅等の入居者は2025年11月時点で19,532人とされ、今なお多くの被災者が応急的な住まいでの生活を継続している状況である。復旧・復興が段階的に進む一方、生活の長期化に伴い、孤独・孤立、心身の不調といった「見えにくい課題」が深刻化しやすい局面に入っている。
輪島市では、委託により、在宅は社会福祉法人輪島市社会福祉協議会(以下、輪島市社協)が、応急仮設住宅は公益社団法人青年海外協力協会(以下、JOCA)が、訪問形式による見守り・相談を行っており、被災者一人ひとりに寄り添った支援を行っている。一方で、対象者の規模を考えれば、日々の状況確認を人の力だけで担い切ることには限界がある。毎日訪問して確認するという前提は、支援の理想形であっても、現実の人員・時間・移動負荷を踏まえれば困難である。
当社は輪島市に対し、見守りの目を増やす新たな取り組みとして無理なく継続できるICTを活用した仕組みを提案し、対象要件の確認、同意(承諾)文面、運用上の例外処理を含めた運用を輪島市と協議し整備したうえで、今回の協定締結と運用開始に至った。

見守り支援の協定締結
◆提供の概要
-提供対象:輪島市が定める要件を満たす市民
-提供内容:LINEアプリを利用した見守りサービス「らいみー」による見守り支援
-利用料金:輪島市との枠組みに基づき、対象となる利用者は費用負担なく利用できる運用とする
-周知方法:輪島市が配布するチラシ・広報物等(QRコード)から申込導線を提供
※提供対象の最終確認は、申込時の自己申告に加え、必要に応じて輪島市への要件照会により実施する。要件に合致しない場合は、提供開始後であっても利用停止となることがある。
◆「らいみー」とは
―Wi-Fi不要、機器設置不要で始められる訪問代替型の見守り支援―
「らいみー」は、スマートフォンのLINEアプリを活用し、日々の安否確認や心身状況の把握を継続しや
すい形で支える訪問代替型の見守りサービスである。専用機器やセンサーの設置を前提とせず、自宅のWi-Fi環境がない場合でもスマートフォンのモバイル通信で利用できる設計としている。
また、機器の設置が不要であるため、解約時の撤去作業や機器の返却も不要である。導入・運用・終了
に伴う物理的な手間を発生させず、利用者の生活環境を変えないことを重視している。
日々の利用に際しては、その日の心身の状況(元気、身体不調、精神的な辛さ)をボタンで選択し、ワ
ンタップで家族に伝える仕組みを整えている。言葉にしづらい不調や気分の揺れも、簡単な操作で共有できるため、見守る側は「小さな変化」に気づきやすく、必要な連絡や支援につなげやすい。
本サービスの特徴は、孤独死を防止するためだけの仕組みに留まらず、孤独感・孤立感の軽減に資する各種機能を備える点にある。日々の応答ややり取りの蓄積が「気づき」の根拠となり、必要な支援につなげやすくすることを狙う。
さらに、身寄りがなく「見守る人(家族等)」を登録できない方であっても利用できる運用とし
ている点は、他の見守りサービスではあまり見られない特徴である。緊急時の一次対応は原則として登録された見守る人が担う運用を基本としつつ、地域の実情に合わせて過度な負担が特定の主体に集中しない形を志向する。

関係者への説明会を実施、地震の爪痕は今も町の各所に残る
◆協定締結の背景
―人の支援を補完し、365日続く安心を“仕組み”で支える―
災害後の生活環境の変化は、身体的な不調だけでなく心理的な不安や孤立を招きやすい。一方で、人的支援や訪問支援には限りがあり、「毎日訪問して確認する」ことを前提にした設計は現実的ではない。支援が必要な人ほど、支援が届きにくくなる矛盾が生じうる。
輪島市では輪島市社協やJOCAのスタッフを含め多様な担い手が見守りに関わっているが、対象者数・生活環境・移動負荷を踏まえれば、日々の確認を人の力だけで埋めることは困難である。そこで本協定では、人の支援を否定せず、むしろ人の支援を活かすために、平時の確認をICTで補完するという考え方を採用した。
「らいみー」は、365日、24時間、輪島市の応急仮設住宅に住む方を中心とした見守りの基盤となりうる。平時の状況把握を「仕組み」で支えることで、住民にとっては「いつでもつながれる」安心感が生まれ、支援側にとっては限られた資源を必要な支援へ配分しやすくなる。これは安心感と合理性を両立させる体制であると当社は考えている。
当社は輪島市と協議を重ね、対象要件の確認フロー、同意(承諾)文面、要件不適合の場合の停止を含
む例外処理を事前に整備し、運用開始に至った。本協定は、輪島市民の安全と安心を支えるための具体的な取り組みとなっている。
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◆民生委員・社協・見守りボランティアの省力化という副次的効果
被災地を含む地域福祉の現場では、民生委員・児童委員、社会福祉協議会(社協)職員、社協が募る見守りボランティアが、日常の見守りを支えている。しかし近年は、見守り対象者の増加と担い手不足が同時に進行し、現場の負担は高まり続けている。
「らいみー」は対面支援を置き換えることを目的とするものではない。平時の確認や状況把握をICTで補完することで、異変の兆しがあるケースや対面支援が必要な場面を見極めやすくし、民生委員・社協職員・見守りボランティアが注力すべき支援に力を集中できる環境づくりに寄与しうる。
◆居住支援法人・居住サポート住宅との接続
―居住支援法人リーブル株式会社の取り組みがモデル事業に採択、月1回訪問の代替も可能―
令和7年度「みんなが安心して住まいを提供できる環境整備モデル事業」において、岐阜県・愛知県で活動する居住支援法人であるリーブル株式会社の取り組みが採択されている。リーブル株式会社は、居住支援の現場における見守り手段の一つとして「らいみー」を選択し、住まいの提供と安心の確保を両立させる運用の構築に取り組んでいる。
居住支援法人や居住サポート住宅の現場では、高齢者や単身者、身寄りのない方の入居が進む一方、日常的な見守りに加え、制度上求められる月1回程度の訪問等の対応が運用負担となる場合がある。
「らいみー」は日々の見守りに加え、LINE電話(テレビ通話)を活用することで、月1回の訪問を代替する運用も可能である。見守りと定期接点の両方を一体で設計できる点は、他の見守りサービスにはあまり見られない特徴であり、リーブル株式会社が魅力と感じている要素の一つである。
◆公民(官民)連携の実績
株式会社Tri-Arrowは全国10の府県の孤独・孤立対策官民連携プラットフォームに参画し、各地で取り組まれる孤独・孤立対策に対して民間企業の立場から活動している。また、東京都立川市が実施する「高齢者あんしん見守り支援事業」において、「LINEでみまもる らいみー」は、市の助成対象である安心見守り機器として登録されている。住民は手軽にLINEでの安否確認や緊急通報機能を利用できる。
65歳以上の単身高齢者は2025年時点で約900万人に達するとされ、この傾向は2040年頃まで続くと見込まれている。
復興局面を含む今後の地域社会において、見守りを“続けられる形”で実装することは、小さくとも重要なインフラになり得る。当社は輪島市との協定を起点に、ICTを活用した見守り支援の官民連携モデルを積み上げていく。
◆代表コメント
代表取締役 河村文太
「被災地の生活が長期化する局面では、“見守りの継続”そのものが安心につながる。輪島市と連携し、
ICTを活用して見守りの目を増やし、住民の安心を積み上げる運用を実装する」
・訪問代替型見守り支援ツール「LINEで見守るらいみー」詳細:https://tri.lml.t-arrow.co.jp/
・株式会社Tri-Arrow(トライアロー):https://t-arrow.co.jp/
・お問い合わせURL:https://t-arrow.co.jp/application/#contact

【注記】
・LINEはLINEヤフー株式会社の商標または登録商標である。
・本サービスはLINEアプリを利用して提供されるが、LINEヤフー株式会社との提携・協賛関係にない。
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