富山県氷見市女良地区の住民と氷見署は2日、同市中田産業文化センターで、災害時の危険性を「見える化」し、安全確保を考える災害図上訓練「DIG」を行い、防災意識を高めた。5日の「津波防災の日」にちなみ、大地震による津波発生を想定。住民たちは沿岸地域の地図を囲んで危険な場所や問題点を洗い出し、最適な避難経路を確認した。

 DIGはDisaster(災害)、Imagination(想像)、Game(ゲーム)の略。町の現状を知り、災害が起きた時を想像して対応を話し合う防災訓練をいう。

 住民約70人が3班に分かれて実施。白地図の道路や河川、警察・消防、病院などに色を塗って分かりやすくし、能登半島地震の時に実際に避難した場所にも目印を付けた。市の津波ハザードマップの危険範囲も地図に落とし込んだ。「川のそばの道は通らないほうがいい」などと危険を回避する方法を話し合い、班ごとに意見発表した。

 女良地区自主防災会の山口優会長は「集まって話し合うことが一番大切。自分たちの地区は自分たちで守る『共助』の意識を高めるきっかけにしたい」と話した。

 訓練には能登半島地震で大きな被害を受けた姿地区の住民も参加。山本譲治区長は「今後、万一の災害にどう備え、何をやるべきか、訓練を生かし勉強を続けていきたい」と語った。

 訓練で出た意見は、女良地区地域づくり協議会が作成した防災マップに反映させる。